DIAPASON 210Eに決めた理由 その2

PIANO

ヤマハと仮定してC3とC7を比べたら、C7にするしかないなと思い込んだりもしました。

コンサートグランドピアノを基準に、それよりも低音の弦が短いと言うことは、張力が足りなかったり響板の面積が少なかったりとマイナスのイメージしかありませんでした。

また鍵盤の奥の長さも短くなると、てこの原理で支点からの距離が短くなり、鍵盤の奥の沈み具合も少なくなります。

これによって弾き心地も全然違います。

このような事から、買うならC7クラスしかないと決めていました。

親を説得し、予算を確保しました。

また、高校の部活動の先輩で調律師の方と知り合い、相談してみることにしました。

「ピアノといったらSteinway & sonsだけど、国産だったらDIAPASONというピアノがあるよ」と教えてくれました。

早速DIAPASONのカタログを取り寄せたり、雑誌の付録で『ピアノの上手な選び方』※2 をタイムリーに見つけたこともあり、DIAPASONを中心に他のピアノとの比較検討を行いました。

カタログを見れば見るほど、具体的に手に入る理想に近いピアノはDIAPASONしかないと気持ちが固まっていきました。

当時のDIAPASONピアノのメリットは、次のことがありました。

  • 純粋な中立音というピアノ本来の理想を追い求め続けている
  • 敢えて、アリコート弦(共鳴の為だけに弦やその一部)を使わない
  • ハンマーがレンナー社製のBechstein用を使用している
  • ピアノ線(ミュージックワイヤー)がレスロー社製である
  • アグラフ方式を採用し、弦の長さなどの精度が高い
  • 支柱が二本、平行に通っていて強度が高い
  • 標準で白鍵が一枚取り象牙鍵盤である
  • 当時としてはまだ珍しい3本ペダル(ヤマハは2本)である

手に入れてから、やっぱりと感じたデメリットは次の通りです。

  • 黒鍵がプラスティックである
  • 総1本張りではない(このモデルは残念ながら、3本弦は折り返し)
  • アクションの 『レペティションレバースプリング』が最新の物より連打に弱い設計である(但し、微調整はし易い)
  • 低音の1本弦の部分に唸り『1本唸り』があった
  • 鍵盤蓋にダボがないので、蓋を閉めると木と木が直接当たってしまう

等々、幾つかありますが総1本張りとアクション以外は現在解決し、アクションも整調によってほぼ問題ないレベルで連打できます。

結果として、メリットの方が断然上回っています。

音色の好みやタッチの違いで好き嫌いはあって当然ですが、この価格でこのクオリティーと満足感を手に入れたことに間違いはなかったと自信を持って言えます。

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