調律はともかく、弦の張り替えを自分でするとは思いもしませんでした。
勤務していた高校にあるピアノの弦が、度々切れてしまうからなのです。
一度は緊急で調律師さんに来ていただき、張り替えていただきました。
その際に、興味があったら「どんな道具を揃えてどんな手順でやったら良いか、よく見て覚えて」と、言われました。
ここでは比較的高音である、3本弦の交換手順を説明します。
低音の銅巻弦については、経験がないので説明できません。
何でも、奏者から遠い側から弦が切れると、奏者側に弦が飛んでくるそうです。
以下、順を追って説明します。
- 弦の切れた位置を確認します
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- 切れた短い方の弦はすぐに外せます
- 長い方は折り返しがあるので、注意します
- 必要があれば、チューニングピンを緩めます
- 回しすぎに注意します
- また、どの位回したかを覚えておきます
- 弦の太さをゲージで測ります
- 同じ太さの弦を用意します(緊急なら一廻りくらいならば太さが違っても使えますが、設計と違う事をしている事を忘れないでください)
- 切れた弦から、おおよその長さを予測します
- 弦をのばし、駒の先の鉄骨に打ち込んであるヒッチピンから折り返して、弦の先端をチューニングピンの先まで持って来ます
- カポダストロバーかアグラフを上手く通るよう、治具を使って弦を誘導します(元は六角レンチのドライバー)
- カポダストロバーかアグラフを上手く通るよう、治具を使って弦を誘導します(元は六角レンチのドライバー)
- チューニングピンに見立てた治具を使い、弦の先端に巻癖を付けます(元はチューニングピンと鉄芯)
- 治具から弦を外し、実際のピンに被せて差し込みます
- コキ上げを使って、バネ状になったピアノ線の隙間をなくします
- この際、他の弦と同じ回数の巻加減になるよう注意します(3周くらいが良い。他の弦と巻数が違うと、几帳面で無い人が修理したことがわかる)
- 弦のもう一方の先を適当な長さのところでニッパーを使って切断します
- こちら側も同様に、治具を使って弦の先端に巻癖を付けます
- 治具から弦を外し、実際のピンに被せて差し込みます
- コキ上げを使って、バネ状になったピアノ先の隙間をなくします
- チューニングハンマーを使い、ある程度の音程まで音高を上げていきます
- 弦が浮いていたり、正しい場所を通っているか確認します
- 特に駒の辺りは浮いている可能性が高いので、マイナスドライバーのような治具と小さなハンマーを使って弦を叩きヒッチピンや駒と密着させます(元はマイナスドライバー)
- カポダストロバーも元の弦が通った跡を頼りに、正しい場所を通っているか確認します
- 特に駒の辺りは浮いている可能性が高いので、マイナスドライバーのような治具と小さなハンマーを使って弦を叩きヒッチピンや駒と密着させます(元はマイナスドライバー)
- アクションのハンマーを治具を使って持ち上げ、同時に弦と触れるかを確認します
- 弦にハンマーを軽く当て、弦を一本ずつ弾き、音がミュートされて同じ音が鳴れば問題ありません
- 弦との当たりが悪いと、ミュートできていない弦は、持続した音を出してしまいます
- 弦にハンマーを軽く当て、弦を一本ずつ弾き、音がミュートされて同じ音が鳴れば問題ありません
- 弦との当たりが悪いと、ミュートできていない弦は、持続した音を出してしまいます
- 弦にハンマーを軽く当て、弦を一本ずつ弾き、音がミュートされて同じ音が鳴れば問題ありません
- 弦との当たりが悪いと、ミュートできていない弦は、持続した音を出してしまいます
- 弦にハンマーを軽く当て、弦を一本ずつ弾き、音がミュートされて同じ音が鳴れば問題ありません
- 弦との当たりが悪いと、ミュートできていない弦は、持続した音を出してしまいます
- 治具を使って弦をしごきます(元はアクション部品のシャンク)
- 張り替えた弦は馴染むまで狂いやすいので、他の弦より小まめに調律する必要があります
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