木管楽器と金管楽器の違い その2

音楽教育

木と金属の違いによる分類が正しくないのは、フルートの多くやサキソフォンは金属製だからです。

元々フルートは木製でしたが、現在市販されているフルートの多くは金属製で素材は銀です。

金や金メッキ、銅にニッケルや亜鉛を混ぜた洋銀の楽器もありますが、素材から醸し出す音色にこだわる演奏者が求める場合が多いと言えるでしょう。

サキソフォンは、製造当初から真鍮製です。木だと加工が難しいのでしょうか。

因みにクラリネットに似た構造でありながら、サキソフォンは開管に分類されます。

クラリネットは管内の多くが円柱であるのに対し、サキソフォンは円錐になっていることにより、開管の性質が強くなったと考えられます。

開管と閉管の機能的な見分け方は、オクターブキー(レジスターキー)によって、1オクターブ上の音(第2倍音)が鳴るか、それとも1オクターブと五度上(第3倍音)が鳴るかで分かります。

次によくある答えが、木管楽器はリードを使い金管楽器は金属の丸いマウスピース内で唇を振動させて音を出しているという考えです。

ある意味正解なのですが、この場合フルートをうまく説明できません。

そうすると決まって、フルートはエアリード何だと理屈をこねて来る人が湧いてきます。

勿論わかる人には理解してもらえますが、素人に見た目できちんと説明できていません。

リードとは、明らかに木片が振動していることであると理解することはできるかも知れませんが、

フルートの発音方法は、何が振動しているのか実感することは難しいものです。

穴に向かって丁度良い角度で息を吹き込むと、管の中に入って渦を巻く空気と、管の外で渦を巻く空気の気圧差が交互に変化して振動することをエアリードと言い、これが木片のリードと同じ働きだから木管楽器なのだという説明は、よろしくないでしょう。

何故なら、金管楽器だって唇を振動させて発音しているのだから、これはリッブリードでありリードの一種だということになるからです。

木片であるリードを使うから木管楽器であるというのは真ですが、その逆は偽ということになります。

先ほどのオクターブキーが、ヒントになります。

木管楽器に共通しているのは、管に穴をあけて指で押さえているという構造です。

これによって、音高を変えています。

この仕組みが、金管楽器にはありません。

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