1977年(昭和52年)6月、我が家にグランドピアノが届きました。
音楽大学進学を決意して本格的に準備を進めるにあたり、とてもモチベーションが上がったことを覚えています。
受験に必要なベートーヴェンのピアノソナタ1曲とバッハのインベンションを、ひたすら練習しました。
ベートーヴェンのピアノソナタは当時の国立音楽大学声楽科の副科ピアノ指定課題曲の一部で、緩徐楽章や容易すぎる曲を除く古典派のピアノソナタ単楽章を演奏する内容でした。
バッハのインベンションは当時の東京藝術大学声楽科の副科ピアノ指定課題曲で、全15曲の中から当日3曲指定されたうちの1曲を演奏するというものでした。
受験の準備としては自信を持って演奏できる順に、上位13曲を徹底的に練習すればよいということになります。
そのほかにすべての調(長調・短調12種類)の4オクターブの音階(ハノンの39番)を、ひたすら練習しました。
結果として音階の練習は、ピアノにとっての良い『慣らし運転』になったようです。
当時の値段でYAMAHAのC7より少し高い¥1,250,000もするこのピアノを購入してくれた親に、いまでも感謝しています。

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