フェルマータ

音楽教育

「フェルマータ」とは、何ですか?の問いに、多くの人は「ほどよく音を伸ばす」と答えるでしょう。
少し知識のある人は、ほどよく音を伸ばすだけでなく「曲の終わり」(Fine)と同じ意味とも答えるでしょう。
確かに音楽を聴いていて、ここがフェルマータだなと感じる所は「ほどよく音を伸ばしている」と感じられれば共感できそうです。

しかし、これは結果論であって言葉の意味を知っている人はそうではありません。
イタリア語の[Ferma・Fermata]は、日本語で「停止」の意味です。
一般的に音楽を演奏する時にテンポに合わせて拍子をとりますが、フェルマータが出てきたらその拍子を止めるのです。
どのくらいの時間止めるのかというのが、演奏解釈として「ほどよく」なのです。

フェルマータが音符の上や下に付いていたら、「拍を止めてその音を持続し」、休符だったら「拍を止めてしばらく無音の時間を作る」ことになります。
D.C.(ダ・カーポ)やD.S.(ダル・セーニョ)により、楽譜の途中にあるFine(フィーネ)の代わりに付けるフェルマータは、そこで音楽を停止するという意味です。
つまり、フェルマータは「音をほどよく伸ばす」と「曲の終わり」といった二つの意味ではありません。

イタリアの町中の道の途中にフェルマータの標識があるそうです。
これは、バス停です。
曲中のフェルマータの感覚は、バスに乗っているのと似ています。
バスが走っていてバス停(フェルマータ)で止まります。
乗客の乗り降り(ほどよい時間)が済むとまたバスは動き出します。
バスは止まっている間はアイドリングしていますが、エンジンは止まっていません。
(ここでは省エネのアイドリングストップの話はしないでください)
つまり音楽も、そこで終わっていません。

いかがでしたでしょうか。

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